GRANITE GEAR
History


1986年、「GRANITE GEAR(グラナイトギア)」はアメリカ・ミネソタ州で産声をあげました。創設者はジェフ・ナイトとダン・クルークシャンクという名の青年2人です。
アウトドアトラベルに夢中だった2人は1985年の秋にカナダとの国境に近いクェティコ地方にカヌートリップに出かけ、そこで数日間を荒野の中で過ごすうちにそれまでのプラスティックや人造物に囲まれた生活に疑問を抱くようになりました。また同時に自分たちの存在に必要となるリズムを感じるようになったのです。
夜に焚き火を囲みながら、彼らが何を求め、何をすべきかを話し合いました。その結果、誕生したのが「GRANITE GEAR」でした。自分達の満足できるアウトドアギアを作ろう。きっとそれらは他の多くのアウトドアズマンに支持されるギアになるはずだ。アウトドア経験の豊富な2人には自信があり、そうなると確信していました。

カヌートリップから帰ってすぐに彼らは資金を貯めて、中古の工業ミシンといくばくかのコーデュラ生地、テープやバックルなどのパーツを買い集め、アウトドアギアのデザインと製作にとりかかりました。
当時の彼ら2人には合わせて1週間の生活費が50ドルしかありませんでしたが、一杯のおいしいコーヒーとギア製作への夢があれば満足でした。やがてミネアポリスのダウンタウンの貸し工場スペースの一角で「GRANITE GEAR」は正式にスタート。初年度から業界を驚かせることになったコンプレッションバッグは、現在も定番商品の一つとして受け継がれています。

その後、2人は自然により近い場所でビジネスと生活を送るために、会社の拠点をダウンタウンから他へ移します。新しい活動の場は世界最大の淡水湖であるスペリオル湖畔の緑豊かなツーハーバー。まさにアウトドアギアを創造するのに最高な場所でした。

1995年には軽さと快適性の新たな基準となるバックパック用の形成フレームを開発。多くのバックパックメーカーがアルミとプラスティックを使うなかで、これは画期的な試みでした。そうして誕生したトポフレックスフレームを搭載したモデル、ニンバス・オゾンは高い評価を受け、そのコンセプトを引き継いだヴぇいパートレイルと共に2003年のバックパッカーマガジン誌のエディターズチョイス賞に選ばれました。
このヴェイパートレイルの誕生した頃、ウルトラライトパッキングのブームが全米で起こり、その分野のパイオニア達がヴェイパートレイルを使って旅をして、その存在を世に広めます。
2006年にはアメリカを代表するスルーハイカー、“トラウマ”ことジャスティン・リクターが開発に参加。彼が1年間で1万マイル(16,000km)歩くために改良を加えられたニンバス・メリディアンがアウトサイド誌の「ギア・オブ・ザ・イヤー」に選ばれます。
これらの栄誉は、ウルトラライトへの追求と同時に、必要十分な耐久性を備えることによってもたらされました。グラナイトギアは頻繁に買い替えられる必要のないよう、タフな製品づくりを目指します。それが環境に負荷をかけない方法の一つとも思うからです。
また革新的な商品群はファッション的なものではなく、最高のパフォーマンスを発揮するためにデザインされたものばかりです。その背面システムを活かしたテクノロジーは米軍中でも最も過酷な特殊部隊SOCOM向け製品に採用されています。
多くのプロダクトデザインは流行に左右され、数年で廃れてしまうことも珍しくありませんが、彼らの革新的で機能的なデザイン哲学は実に長きに渡って評価されています。
他のアウトドア・スモールカンパニーが創業時のポリシーを変えて大手ブランドの傘下に収まっている現在でも、グラナイトギア社のスタンスは創業時のままです。オーナーはジェフとダンの2人。これは常に彼らが一人の消費者としての満足度がビジネスをするための基本だと考えているからです。


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